

入る公立の学校によって発達障害の診断があったりなかったりするかもという話
今日はある生徒の話。
この生徒は当時、高校3年生ですでに推薦枠で大学を確定させています。
このA君(と仮にしておきます)は、小学校では支援クラスに入っていました。
しかし、中学校に上がるときに、最初の担任に支援クラスなしでいきましょうと打診されました。
1つにはその学校が支援クラスがあまり充実していなかったこと。
中学1年の担任がその学校では普通クラスに入ったほうがいいだろうと判断したこと。
この2つがありました。
A君が通う中学校は公立中学校ですが、
私のいる地域では最も学力レベルの高い学校です。
お母さんは中学に入るなり、私の塾に入塾されました。
正直に、ついていくのは大変になるだろうと伝えておきました。
その通りで、20点、30点台を連発。
5教科はオール2でした。
そんな彼を学校の先生も励ましてくれて、いろいろありましたが、
中学校で数学だけは「3」になりました。
私はA君が中学3年になるころには、中学1年生の時の担任の先生の狙いが少しわかるようになりました。
私はA君に電車で1時間ほどの私立高校をすすめます。
A君のいる中学校よりも、レベルが下の中学校があるエリアの高校を進めました。
中学校の「2」というのは授業にまじめに出て宿題さえ出していれば絶対につく数字です。
なので、「1」があると入れない私立高校って実はたくさんあります。
A君はまじめなので、授業にはついていけなくても、宿題だけは絶対に出すとわかっていました。
だから、「2」は少なくともつく。
そして、A君のいる中学校は少しレベルの高い学校。
そうであるなら、その中学校よりも少しレベルの低い学校が集まるエリアの高校なら、
相対的にA君の成績は上がるだろう、そう私は考えました。
そして、高校3年間で彼の評定平均は5段階中の「4.2」になりました。
推薦枠での大学決定は確実でした。
A君よりも成績が良かった同級生が、大学受験で苦しむ中、
自分の子どもだけ夏休み終わりで進路が決まっていいんでしょうか?
とお母さんは言ってましたが、A君が中学あわせて6年頑張った結果ですから、と答えました。
いろんな事情があったにせよ、A君を普通クラスにとどめさせたその時の担任の先生は素晴らしかったと思います。
正直、A君は小学校では発達障害と診断されていましたが、
他地域にいけば診断はされなかった可能性があります。
A君の住んでいるエリアは、新興住宅・大規模マンションが多く、
私の塾のあるエリアでは「裕福」なほうであり、教育についても熱心なご家庭が多いです。
だから、どうしてもまわりのレベルが高くなりますし、自然と学校も求められるレベルが高くなります。
そうすると、ちょっと成長がゆっくりなお子さんは置いて行かれます。
そして、現在だと「発達障害と診断される可能性」が出てきます。
でも、それは地域が少し特別なだけで、
環境を変えればA君の評価は変わる可能性がある。
そう担任の先生は考えたのではないか?と思いました。
ほぼオール2であったA君は、高校ではオール4以上になりました。
ただ、私はその学校の先生とも親しいので、
A君の高校卒業後の進路については私とその学校の先生で話をしました。
その後は親御さんもまじえて。
普通の大学だとサポートなどまったくのゼロではしんどくなるかもしれない。
ということで、資格のとれる専門学校に近い大学。
そして、成績から特典のある大学を選び、そこにしました。
地域では有名な大学にも推薦枠で行こうと思えば行けましたが、
大学の名前よりも、A君が1つの会社でダメだったときに次にうつれるような資格のほうが良いだろうという話になりました。
それでも、成績が良かったから、入学金が無料になるなどの特典があったわけです。
その時のA君の担任の先生の気持ちはわかりません。
でも、たとえ、オール2でも普通クラスで頑張った3年が、
次のステップ、その次のステップを生みました。
公立中学校の現実としてこんなケースもありますよ、ということを紹介させていただきました。
子どもが学ぶ環境とその先を見越して判断してくれる先生と。
本当に本人がどうというよりも環境と出会いは大事だなと思いました。
このお子さんがラッキーだったのは、
良い先生に出会えたことです。
公立の学校は地域差で、
差があります。
ここをよく知っておいてくださいね。